【新唐人2011年8月1日付ニュース】高速鉄道事故の原因について、上海鉄道局は28日、落雷を受けて赤信号を送るべきだったのに、青信号を送ってしまったため、追突事故が起きたと信号システムの欠陥を認めました。専門家によると、信号と緊急停止システムはつながっているため、青信号だと停止システムが働かなくなるそうです。しかし、ほかに安全対策はないのでしょうか。
政府系のサイト「新華網」によると、上海鉄道局の局長は28日、事故原因について、赤信号のはずが落雷により誤って青信号を出してしまったと信号設備の欠陥を認めました。
この当局の説明について、北京交通大学の李紅昌教授は、自分の予測とほぼ同じだと発言。ここでいう信号とは前方列車が後方列車に自動的に送る運行信号であり、この信号システムは列車の緊急停止システムと結びついています。
北京交通大学 李紅昌教授:「赤信号を受け取った場合のみ、後方列車は停まれます。列車に自動停止装置があっても管制室からの信号が “前方危険”でなければなりません。しかし今回は青でした。だから列車は自動で停まれません」
しかし市民からは、高速鉄道の列車には、信号システムのほかに安全システムがないのかとの疑問の声が上がりました。
彭定鼎さん:「設計ミスというのは信じません。テスト済みのはずです。テストをしたはずです。例え設計ミスであっても故障の後緊急対応策はないのでしょうか。高速鉄道の運行システムに事故対応策はあるはずです。対応策が有効に働くか、それが根本原因です」
安価なGPSですら前方の障害物を察知できるのに、高速列車が安全運行を信号だけに頼るなどおかしいともいわれます。
コラムニスト 楊恒均さん:「普通のGPSであっても多くのものを探知できます。前に信号があるか、速度はどれくらいか。監視カメラがあるかなど安いGPSでもできるのに、列車搭載の信号システムはこんなにもろいのでしょうか」
上海の鉄道局局長は、事故の全体会議で、設計ミスのあった信号システムは北京の研究設計院が設計したと述べました。
これを受け、中国全土の高速鉄道がこの信号システムを採用しているのかとの疑問がわいてきます。欠陥は改善されたのでしょうか。なぜ、事故原因の解明もままならない中、運行の復旧を急いだのでしょうか。
コラムニスト 楊恒均さん:「徹底的に調べるべきです。信号設備の製造者など技術は十分だったのか、入札はどうだったのか。ネットの噂では鉄道省は工事を関係者に丸投げしたそうです」
会議ではまた、落雷で信号設備が故障した後、誤った信号が送られる恐れについて、当直職員は意識しなかったと安全意識の低さが指摘されました。また、温州南駅の職員は、新しい設備の機能について理解が足りず、すばやい対応ができなかったとも認めました。
新唐人テレビがお伝えしました。
-【禁闻】信号系统出错-无其他安全预案?.html